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節のこと

8月の会議で「最近の消費者は節を求めるようになった」という意見を伺った。
確かに私も最初の頃は「節がある方がいいです!」と希望を述べた。
「節があった方がデザイン的に素敵」と思ったからだ。

でも、最近は少し感覚が違ってきている。
「節?あってもなくてもどっちでも。プロにお任せ」という気持ち。

我が家は立木伐採から木材準備を行った。
北山磨き丸太以外は製材後に節の有無が私にはわかったのだが
(専門家は事前に予想はしていらっしゃる)
無節に限りなく近い材もあれば大小の節がある材もある。

林材業の方々と何度もお会いし、何回か製材所を訪れた私。
だれも、お説教のように私に講義をするわけではない。
皆さんの話を横から小耳に挟むだけで、木への愛情がわかる。

本当に楽しそうに「コレはおもろい節が出るぞぉ」
「コレは○○に使ったらどうやろう?」とワクワクされている。
そのワクワク感が私にも伝わってくるのだ。

時には厳しい顔をされ「これは暴れそうだ(狂いが出る)」と
製材所さん、建具屋さん、大工さんが話されている様子も目にした。
真剣に話し合って適材適所を決めていかれる。

一歩現場に入ると素人の私はお邪魔にならぬようウロウロするだけ。
愛情を持って木に接し、時には子供のようにワクワク、時には
プロの厳しい目で選別する皆様の話に聞き耳を立て、見るだけ。

・・・・そんな皆様の様子を見ているうちわかったこと。
「適材適所が一番大切。後は木の姿が全てデザインになってくれる」

おバカな私は「節」のことしか考えてなかったが、同じ1枚の
板材でもそこには色の濃淡があり、年輪の模様がある。
それらが納まるべきところに納まってくれれば素敵になるはず。

きっと昔の庶民の家はこうやって建てられたのではないだろうか?
そりゃ節もあるでしょう。だけど邸宅でもない限り、節の有無を
住まい手があれこれと考えるわけではなく、職人さんを信頼し
良い家が出来上がった例がいっぱいあったのだと思う。

現代では庶民は信頼できる職人さん方に出会う方が難しい。
本当に私は恵まれている。

立木伐採から家を建てるというのは、まだまだ一般的ではない。
ごく少数の経済的余裕のある特別な人か、ラッキーな人間だけ。

だけど、庶民でも材を選ぶ時にプロに同行することはできるはず。
是非に同行して、専門家同士の話に聞き耳を立てて欲しい。
そこから家づくりに対し、また違った面でワクワクすると思うから。
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by youpackhome | 2006-08-16 13:51 | 雑感

京都環境建設研究会:8月

8月7日に今月の研究会会議が開かれました。
今回は東京から住宅・建築の総合コンサルティング会社の社長様と
奈良から森林ジャーナリストの方もおいで下さりました。
そして京都の材木屋さんもご参加下さり総勢20名。

今月の議題:(院生君の議事録より)

1.二条銘木の西田さんより
  消費者の美的感覚の変化(節)、
  コスト構造の変化(人件費の上昇)
  現代における材木屋の機能とはのお話

2.株式会社DCMCの中村社長様より
  外部経済性を処何に回復とするか
  森林再生への試みを例としての発表

3.院生君修論計画経過

4.京都府の林業や木造住宅への行政支援について
  どういう形の補助が最も効果的であるのかについて

(1)西田さんのお話によると最近の消費者は無節よりも
節を好む美的感覚の変化があるということでした。

確かに私も当初は「節♪」と望んでおり、HPにもそう書いています。
でも実際に皆さんと接しているうちに、今では単にデザインとして
「節」を求める気持ちは無くなりました。
(そのことについては別の日に書こうと思います)

(2)中村社長のお話は川上から川下までの流通、
実際に森林から戸建住宅までの検証を行った結果に基づき
実行可能な新しい木材流通モデルが発表されました。

この内容については7月末に行われた生産シンポジウムでも
発表されており、今後、中村様が色々な場で発表されると思います。

中村様の発表内容は、それは素晴らしい結果でした。

ただ、この成功例をそのまま京都モデルに当てはめるのは
少し難しいとのことも話し合われました。
なぜなら、この検証に木材市場が入っていなかったのです。

木材流通の合理化は必要だと研究会でも何度も
話し合われていますが(サプライチェーン・マネージメント)
研究会では京都は地域・地形的にも「木材市場」が
重要であるという意見が多数だからです。

この辺りになると私にはまだまだお勉強が足りません。

(3)院生君の修士論文経過発表は今までの意思決定の
経過(設計・玉伐り・製材など)をチャート化された書面が
提出され、それについて先生から、今回のKプロジェクト
以外の新築計画にも応用できるよう、もっと詳細にまとめを
するように・・・とのご指示がありました。

施主の私にとって大問題だったのが(4)
4月会議でも出ていた府からの助成金の話が実現の運びらしいです。

でも、4月では30万円だった補助金が20万円になり、
北山杉への3万円の話は無くなったとのことです。
そして!!!補助金は施主ではなく施工工務店に支払われるとのこと。

補助金の価格については、残念ではありますが(-13万は痛い!)
研究会で非難轟々だったのが補助金が工務店に出される点。

我が家を施工して下さるDAC彩工房は信頼できるから私は良いです。
でも、工務店に補助金が出るとなると利益目的の怪しげ工務店に
今後、騙されるお施主さんもいるかもです。

この非難轟々の補助金制度は来月も引き続き議論が行われる予定です。

追伸:我が家の着工は当初の計画では初夏となっていましたが、
その後、不測の事態が起こり(設計・コスト・木材準備・研究会は関係ない)
秋も半ばぐらいになりそうです(涙)

不測の事態が解決したら、その経緯も書きますね。
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by youpackhome | 2006-08-12 01:03 | 研究会